この本で伝えたいこと
①「運」の仕組みは、宇宙の法則を知っていくほんの入り口である
私は、これまでずっと「運の仕組み」について書いてきましたが、「運の仕組みを知る」というのは、その先にある「目には見えない偉大な世界」を知るためのほんの入り口にすぎない、といつも思っています。
簡単に言えば、宇宙の仕組み、この世界の仕組み、今人間として生まれてきている意味などを知っていくための入り口です。
「運がよくなる」という理解にも段階があって、まずは日々の小さなラッキーを起こすことから始まりますが、先へ行けば、宇宙との一体を感じる段階まで限りなく続きがあるのです。
「運」はその人の考え方や意識の持ち方で確実に変わり、生まれたときから決まっていて変えられないものではありません。持って生まれた「器」の大きさは人によって違いますが、与えられた器のなかで最大限に運がよくなる考え方をすることで、誰でも同じような質と量の幸せを感じることができます。
この数年で世間にあふれるようになった「開運の方法」や「運のいい人の考え方」なども、運をよくする方法のひとつです。自分の環境によって、「これは無理がある」と感じるものもあるかもしれませんが、その中の自分にできる方法を試しに実践してみると、まわりに起こる物事が本当に変わっていくのを実感するはずです。
すると、「生まれたときに与えられた環境や資質だけで人生が決まってしまっている」というあきらめがなくなり、「自分次第でどんどん生活を変えていくことができる」と、未来に夢や希望を持てるようになるのです。
これが第一段階だと私は思います。
ですが、「運をよくする」というのは、「目先のちょっとしたラッキーで生活が楽しくなる」というようなことだけを指しているのではありません。
本当に運をよくする考え方というのは、生きることへの不安や寂しさがなくなり、まわりへの憎しみや嫉妬、比較や争いなどとは無縁になり、今生きていることに深い幸せを感じることにつながる方法です。「至福」を感じながら、毎日を生きることができる状態です。中には、人間の力でははかり知れない偉大ななにかや宇宙と、つながっているような感覚を持っている人もいます。
ですから一言で「運が良くなる考え方」といっても、その深さは様々なのです。
また、気付き方も様々です。これらを宗教学から説こうとする人もいれば、哲学や思想から考える人もいれば、科学で証明しようとしている人もいます。同じことを病気にかかったことでわかった人もいれば、苦しいなにかを経験してわかった人もいます。そのような経験がなくても、日常生活のなかで自然とそこに達している人もいます。
どんな方法であっても最後に到達するところは同じなので、気付き方に優劣はまったくありませんし、これだけが正しい、という唯一の方法もないと私は思います。
②強運な人は宇宙に応援されている
はじめから「目に見えない世界」や「宇宙とつながる考え方」という言い方をしたとき、それがそのまま「意味がわかる」という人もいれば、裏付けのないあやしい洗脳のひとつのように感じられる人もいると思うので、まず「運」のことを知って自分の生活が明るく変わっていくことを体験し、それがきっかけになればいいなあ、と思います。
と言っても、私は(本を書くときはいつもそうなのですが)「ぜひみんなにもこの素晴らしい考え方を知ってもらいたい、あなたもそうなるべき」というような情熱で書いているわけではありません。自分の生活で実験してわかったこと、感じたことをそのまま書いているだけです。宇宙とつながる道は、生きているあいだ終わりはないもので、私自身も永遠に発展の途中だからです。
現代は、どんなに物があふれていても、「物がある」というだけで満足する時代は終わり、たくさんの人が精神的な幸せや満足感を求めています。
たとえば「売れる商品」とされるものも、それがまわりに本当の意味で幸せを与えているものでなければ、どんなに宣伝をしてもどんな戦略をたてても「売れるもの」にはなりません。目先の利益ではなく、これからの世界や地球に本当に必要なもの(=利他になるもの)だけが長く残る時代だと思います。
同じように、人間も、宇宙につながる考え方をしている人は残るし、うまくいく時代だと思うのです。「うまくいく」というのは、物心両面で至福を感じ、まわりの人も本人も幸せを感じられるような生活ができている状態です。
仕事の種類や大きさではなく、大きな流れで見てまわりの人を幸せにするなにかをしている人は、宇宙に応援されるからうまくいくのです。宇宙に応援されると、まるでお膳立てをされているように物事がうまく運んだり、なにかとつながっているような満ち足りた感覚になります。
この「なにかとつながっているような」至福感というのは、國を動かすような大きな使命がある人だけではなく、たとえば主婦の生活にもあるのです。
その証拠に、現代は本当に多くの人が、見えない世界のことや学校では習わない「大切なこと」に自然と気付く時代になりました。
数十年前であれば、これらのことに気付いてそれを語る人というのは、それらを学問として専門的に研究、修行をした人、その仕事にたずさわっている人、哲学的なことを語ってもおかしくないとされる人生の経験者や年配の人だけに限られていましたが、現代は普通の人が普通に気付いています。理論や経験を飛び越えて、直感として小さな頃からわかっていたり、日常生活で自然と気付いている人がたくさんいるのです。
あらゆる種類の人が、「意識改革」や「世界平和」などを訴え始めているのも、そのひとつです。書籍やネットの世界でも、見えない世界についての様々な情報があふれるようになりました。すべてが本物かどうかはわかりませんが、精神的な本当の豊かさに気付く必要があるから、それに対しての意識が高まり、ニーズが増えているのだと思います。
「宇宙につながる考え方」に気付いている人は、若者にも、子供にも、主婦にもいます。逆に言えば、世間的に立派な地位にいる人、有名な人、経験豊富な人は必ずわかっている、とも言えません。肩書や知識が邪魔をして、これを実感できない場合もあるからです。今の自分の生活に心から至福を感じられない状態であれば、それは「頭だけの知識」だと思います。
どのような気付き方であれ、宇宙とつながる考え方をしている人が幸せになり、豊かさを感じることができる時代です。
そして、幸せを感じて自由に生きている人と、世の中の暗い部分に文句を言って不幸を感じ続ける人との差は、ますますひらいていくように思います。
③パッと引くカードのメッセージでさえ偶然はない
宇宙とつながり、そこからたくさんの直感や情報を受け取るには、やはり「宇宙とつながるような考え方」をする必要があります。ラジオ(たとえばJ-WAVE)を聴きたいと思ったら、J-WAVEの電波に合わせないと情報が流れてこないように、宇宙の情報を受け取るためには、受信するこちら側(自分自身)を宇宙の波動に合わせる必要があるのです。
そこで今回は「運が良くなる」だけで終わらせるのではなく、宇宙とつながることまで意識した方法を書きました。
また、本書と合わせた「ドリームカード」が別売りされています。それはこの数年で「パッと引くカードに書いてあることすら偶然はない」ということを私自身が再確認したからです。偶然どころか、そのときの自分に必要なことを教えてくれている、と日々感じています。
私が「この数年で一番!」と言えるほど落ち込むことを経験したとき、たまたま引いたカードに「必ず抜け出すときが来る」というようなことが書いてありました。また、別の状態のときに引いたカードには「とにかく運動をしなさい」とあり、誘われるままに運動を始めたら、そこで出会った人たちから思いがけないきっかけをもらいました。
精神的に成長したなあと感じているときに引いたら、「本当の愛」について書かれてあるカードが出てきました。驚いたことに、時間をおいて同じ気持ちで引くと、3回続けて同じカードが出てきたのです。
中心に「私」という波動があるかぎり、そのときの波動にぴったりのもの、そのときの私に必要な言葉を引き寄せるのでしょう。他にも数え切れないほどのシンクロニシティー現象を経験し、「自分の意識が外側に引き寄せてくるものを決めている」ということを再確認しました。
その過程で、「カードとセットにした本を書きませんか」という依頼をいただいたので「なんてタイムリーなんだろう」と思ったその日から、読者の方々のお手紙に「今の自分に必要なメッセージを伝えてくれるカードのようなものがほしい」と書かれてあることが続いたのです。なによりも、そのときの私の心がワクワクと反応していたので、「今回はカードを作ってみよう」となりました。
本書に書いてある方法は、ひとつひとつが単独で「宇宙とつながる方法」です。また、番号がふってありますが、「1番が一番重要」ということでもありません。
あなたのまわりに起こることに偶然はありません。すべて、あなたの波動に合ったものを外側に引き寄せているのです。
ですから、心に思ってカードを引けば、今のその心に必要なメッセージを受け取ることができます。
皆様の気持ちが少しでも明るく、今生きていることに幸せを感じることができるといいなと思っています。