「引き寄せの法則」からは誰も逃れられない
ベストセラーとなった『あなたは絶対!運がいい』を書いてから17年が経ちました。
その年月のあいだに、その本に書いた「この世の仕組み」が私自身の生活の中で次々と証明され、それに伴って私自身の興味も「運」にまつわる身近なことから、「目に見えないこと」とされているあらゆる方向へ広がりました。
「直感の使い方」
「シンクロニシティの意味」
「前世をはじめとする輪廻転生の仕組み」
「科学と宗教の交わり」
「守護神、守護霊、神様の世界」
「高度に発達した生物(宇宙人)の存在」
「失われた文明や次元上昇、異次元、パラレルワールド、宇宙の成り立ち」
など……どの方向から探ってもそれぞれに興味深い世界があり、目に見えるものと見えないものは表裏一体で、 「ここまでは現実の世界、ここから先はスピリチュアル」と分けて考えること自体が本質から外れている、ということがよくわかります。
それらを経て、今、私が最も重要(必要)だと思うこと……それは、
「引き寄せの法則」を本当の意味で理解することです。 結局、いつも「今このとき」に自分の思考がなにに向かっているか、それこそが未来を左右するからです。
この法則を「本当の意味で」理解すると、これまでわからなかった多くのことに答えが見つかります。
引き寄せの法則とは、「自分が意識を向けたものを引き寄せる」というとてもシンプルなルールです。 この法則が適用されていない人は地球上にひとりもいなく、すべての人に私たちが思っている以上に正確に働いています。 「そういうときもある」ではなく、常にそれに則ってすべてが働いているのです。
それなのに、多くの人のこの法則への理解はまだまだ甘い……私自身もそうでした。
「引き寄せの法則」という言葉が日本にやってくる前、私は『あなたは絶対!運がいい2』の中で同じ法則のことを「引き力」と表現していましたが、あのときの理解度を仮に50とすると、今は100に近いほど、ひとつひとつの意味と「すごさ」がよくわかります(100が完成ということではなく、今では当時の倍近くに深まったという意味です。)
今のあなたがどんな状況にいても、自分の人生に経験したいことだけに意識を集中し始めれば、その瞬間から起こる物事が変わっていきます……と聞いたことがあってためしてみたけれどちっとも変わらないのは、結局、自分が経験したいこと「だけ」に意識を向けていないからです。 なにかが起こるたびに意識を奪われ(惑わされ)、日常生活で、否定や拒絶や不安や心配や怒りや失望や後悔など、あなたが望んでいないことにすぐに意識を向け始めてしまう……それが「せっかく前向きな引き寄せをするために望みに意識を向けている言動」を妨げていることに気づいていないからです。
私も、自分の望みのことを考えているつもりでいながら、日常生活ではそれと逆の波動になっていることに気づいたときがありました。 自分の望みを引き寄せるには、日常生活でもいつもいつも望みと同じ波動で居続けなければならないのです。「どんなときも」です。
これは、目標に向かって常に努力して行動し続けるというような「ガッツで頑張る話」ではありません。 意識(心)の話です。まず、自分の意識を整えておくだけで望みは近づいてくる、行動するのはそのあとです。
本書では、いかに意識の力だけで起こることが変わるか、私のまわりに集まってくる多くの実例を参考に、具体的で実践的なプロセスを書きました。
自分の望みを引き寄せるには、いつも自分で自分の思考を観察する必要があります。自分の意識がなにに向いている、自分の思考が「今」も望みと同じ波動になっているか……。
自分の人生でなにを体験したいかはっきりした意思を持たず、毎日目の前に起こる出来事になんとなく反応していく日々を送れば、「なんとなくの物事」を引き寄せます。「引き寄せている」という感覚するらないでしょう。
一方、自分がなにを望んでいるかを考え、「喜びを感じることだけに意識を向ける!」と決めれば、誰でも前向きな引き寄せを強く実感できるようになります。
私自身、自分の思考が向かっている先を観察するようになってから、以前よりスピーディーに自分の思いが実現することを体験するようになりました。それは、「達成したいなにか」が常にあるという強く固いエネルギーではなく、心の豊かさや今に幸せを感じる穏やかな気持ちも両方合わせ持つものです。
同時に、
理不尽に感じることや、「なぜその人にそれが起きるのか」という仕組みもひもとかれ、「誰もが思い通りの人生を生きている」ということがわかりました。
生きている限り、私自身も永遠に理解の途中ですが、この仕組みをはじめに知った十数年前と比べると、今は実感の度合いがまったく違います。 たとえば「黒電話」しかなかった日常に、突然携帯電話が出てきて感動した……それが十数年前の「引き寄せの法則」への理解度でしたが、それが今ではスマートフォンになったような進化です。 言葉にすれば同じように「電話の話」ですが、そこからの広がりは全く違うことがわかります。
あの頃より確実に毎日が面白く、確実に不安や心配やネガティブな思いがなくなり、自分の望みがスピーディーに実現していくのを毎日楽しんでいます。
常に完璧ながら常に変化している、という感じでしょうか……。
そして以前にも増して、「起こることはベスト、常に最善のことが起きている」ということを実感するようになりました。
引き寄せの法則の素晴らしいところは、誰にでも平等に働いている、ということです。
同じことをしたときに、人によって効果が違うということはありません。
ですが、私に寄せられる質問を拝見していると、同じことをしているのにうまくいく人とうまくいかない人がいることも事実です。
その違いを考えてみると、ちょっとした解釈の取り違いや誤解によって、引き寄せの力を違うほうへ使ってしまっていることがあるようです。そのために「自分には前向きな引き寄せは起こらない」と思ってしまっているのです。
今回の本では、その「ちょっとした解釈の取り違い」についても解説しました。
机上の理論より、日常生活こそ本番です。実践的な話や、そうなっていく過程を知ることでワクワクしてきます。
たくさんの人が、自分の望みを形にするプロセスを経験してワクワクすることができますように。そしてもっと自由に情熱を燃やせることに進みながら、人生を楽しむことができますように。