ハワイ島で滞在したヒルトンワイコロアビレッジ。
「もう、最高に素敵だから!すっごく広くて、ホテルの中を電車が走っちゃってるんだよ。
川も流れていてボートで移動することもできるんだよ。プールも何個もあるし、イルカも泳いでいるんだから〜」
と興奮していた友人のとおり(笑)、溶岩だらけのハワイ島に水のリゾートが浮かんでいた。
着いてすぐにプールサイドに陣取る。
どのチェアーも日差しでギラギラしているので、
誰も興味のなさそうな隅っこの日陰にタオルをひいた。
「幸せだね」
「来てよかったね」
「帰りたくないね」
「もうそんなこと言ってるなんて、
 相当日本から脱出したかったんでしょ」
「なにかいいことが浮かびそう」
と言いながら爆睡。
 
 
イルカと泳ぐプログラムに申し込んだ。
わたしともうひとりは、まあどっちでもいいという感じ
だったんだけど、もうひとりが
「ねえ、イルカ見に行かない?」
「早く申し込まないと終わっちゃうかもよ」
と数十分おきにささやいてくるので、参加することにした。
まずはグループ分けをして、イルカについてのクイズを
解かされた。
勝つと、変なアザラシのゴム人形がもらえる。
こういうとき、アメリカ人の陽気さには本当に驚く。
日本人がやったらまったく盛り上がらないだろう。
そんなわけで、変なアザラシの人形欲しさに、
最後のほうはすっかり真剣になっていた。
 
 
イルカはよく訓練されていておりこうさんだった。
手を振ると、振り返してくる。
お腹をなでると目までつぶってくれる。
「イルカって、なんか癒し力があるじゃない?
 イルカセラピーとか言うし、自閉症の子供を救ったりとか。
 どうしてイルカなんだろうね? 犬でもできそうじゃない?」
とひとりが言っていた。
 
 

 
 





 
 
このオウム、不思議なことに友人が近づくときだけ降りてくる。彼女はハーフなので、それが原因かと思ったけど、他の白人が近づいても動かず。わたしが近づいたときなんて、逃げていった。彼女がかぶっていた帽子が原因でもなさそうだし、どうしてだろう?
「顔が鳥っぽいんだよ、同類が来たなって思うんじゃない?」
 

「失礼な!」なんて話していたけど、
多分、本当にそういうことだと思う。
同じ波動というか、なにか同調するものを感じて
近づいてくるんだろう。
「あっちのオウムでもためしてみてよ」
「うん・・・・・・、でもあっちは難しそう」
「なんでわかるの!?(笑)」
「だって、顔がまず・・・・・・違う気がする」
なんて言っていた。

 
ところで、わたしはハワイに来るといつも現地人に間違われる。
ハーフの友達は日本人に見えなくても不思議はないけど、
三人一緒にいると、「日本語のメニューを持ってきましょうか?」と聞かれるのはひとりだけ。
買い物をしていても、日本人の店員さんに「お住まいはここの近くですか?」と英語で聞かれたり、
現地人に「Are you Hawaiian,are'nt you?」なんて言われる。
黒くなるとますますそう。
「近くで比べると三人ともそんなに変わらないのに、どうしてわたしが一番黒く見えるんだろう?」
「顔が濃いからだよ」
という会話を繰り返した。旅行の最後のほうなんて、
「大して変わらないのにどうして・・・・・・」
「だから、顔が濃いからなの!! 何度言わせんの?(笑)」
と笑われた。